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通信制高校の進学実績、進学率を具体的な数値で公表しているのは何校?

通信制高校の学校別記事を書いていると、進路実績のページはあっても具体的な数字が見当たらない学校にたびたび出会います。通信制高校から大学へ進めるか?進学支援を4つの型で比べるでも少しふれましたが、この記事では当サイトの学校別記事50本を読み直し、進学や就職の実績を数字で確認できた学校がどれだけあるかを集計しました。

この記事の要点

  • 対象は学校別記事50本(通信制高校37校とサポート校等13校)
  • 進路実績を割合や人数で確認できたのは50本中26本
  • 大学名や就職先名などの実例だけが20本、数値も実例も確認できなかったのが4本
  • 数字が出ている26本も、母数の定義が学校ごとに違うため横並びの比較には向かない

集計の方法

対象は2026年10月13日時点で当サイトにある学校別記事50本です。内訳は通信制高校37校(公立の通信制2校を含む)とサポート校等13校です。各校の記事から進学や就職の実績にふれた段落を人が読み、公式サイトの進路実績について何が確認できたかで次の4つに分けました。

  • G1 割合や人数を数字で確認できた
  • G2 大学名や就職先名などの実例だけで、割合や人数はない
  • G3 数値は円グラフや画像の中にあり、読み取れていない(2026年10月12日に該当がなくなった)
  • G4 数値も実例も確認できなかった(または記載がない)

前回の集計(2026年9月10日)は、各校記事の「進学と就職の実績」という節だけを切り出して確認する方式でした。その後の改稿で各校記事の節の構成が変わり、同じ名前の節はもうありません。そこで今回は記事全体を読み、進路実績を書いた段落から判定しています。卒業要件の横断集計と同じく、判定は機械的な文字検索に頼らず目で確かめました。

集計結果

分類 本数(50本中) 該当する学校
G1 割合・人数を数字で確認できた 26本 第一学院高等学校、飛鳥未来高等学校、ルネサンス高等学校、トライ式高等学院、星槎国際高等学校、わせがく高等学校、あずさ第一高等学校、勇志国際高等学校、松本国際高等学校、天王寺学館高校、滋慶学園高等学校、学研WILL学園、横浜修悠館高等学校、厚木清南高等学校、ID学園高等学校、バンタンゲームアカデミー高等部、ヒューマンキャンパス高等学校、ヒューマンキャンパスのぞみ高等学校、東海大学付属望星高等学校、N高等学校、S高等学校、R高等学校、八洲学園高等学校、飛鳥未来きずな高等学校、大阪つくば開成高等学校、ルネサンス大阪高等学校
G2 大学名や就職先名などの実例のみ 20本 クラーク記念国際高等学校、鹿島学園高等学校、屋久島おおぞら高等学校(おおぞら高等学院)、代々木高等学校、精華学園高等学校、中央国際高等学校、翔洋学園高等学校、明蓬館高等学校、科学技術学園高等学校、NHK学園高等学校、鹿島朝日高等学校、北海道芸術高等学校、WAM高等学院のメタバース校、アイディア高等学院、駿台甲府高等学校、日々輝学園高等学校、KTCおおぞら高等学院、中央高等学院、NPC高等学院、BLEA女子高等部
G3 数値が円グラフや画像の中にあり読み取れていない 0本 該当なし(前回のN高・S高・R高はG1、日々輝学園はG2へ移した)
G4 数値も実例も確認できなかった 4本 国際高等学院、eスポーツ高等学院、東京芸能学園高等部、代々木グローバル高等学院
当サイトの学校別記事50本で進路実績にふれた段落を読み、4つに分類。確認日2026年10月13日。
進路実績の確認状況(学校別記事50本)学校別記事50本を4つに分類した棒グラフ。G1 割合・人数を確認できた26校、G2 実例のみ20校、G3 グラフや画像の中で未読0校、G4 確認できず4校。進路実績の確認状況(学校別記事50本)G126校 割合・人数を確認G220校 実例のみG30校 グラフ・画像内で未読(10/12に解消)G44校 確認できず棒の長さは50本に対する割合(最大幅=50本)
当サイトで作成した図解です(出典: 本記事の表)

サポート校等13本に限ると、G1が3本(トライ式高等学院、バンタンゲームアカデミー高等部、学研WILL学園)、G2が6本(WAM高等学院のメタバース校、アイディア高等学院、KTCおおぞら高等学院、中央高等学院、NPC高等学院、BLEA女子高等部)、G4が4本でした。G3は現在どの学校も入っていません。

前回の集計から数字が変わった理由

前回の記事では「36校中、数値で公表しているのは3校(第一学院・トライ式・わせがく)、実例のみが6校(N高・クラーク・中央国際・科学技術学園・NHK学園・屋久島おおぞら)、確認できなかったのが27校」としていました。その後の確認でG1は26本に増えています。

増えたのは学校側の公表が増えたからではありません。2026年10月4日から10月12日にかけて当サイトが各校の公式サイトを照合し、数字の載っているページを見つけられたためです。集計の対象も36校から50本に広がっています。前回「確認できていない」としていた第一学院高等学校の進路実績と、わせがく高等学校の進路決定率86.6%は、2026年10月4日の確認で公式ページに載っていると確かめられました。

前回G2(実例のみ)に入れていたN高等学校は、進路決定率が円グラフで公表されているとわかり、10月11日の集計ではG3に移していました。10月12日に円グラフの画像を開いて数字を読み取れたため、S高等学校・R高等学校とあわせてG1に入れています。

数字を確認できた26校の内訳

G1の26校でも、出ている数字の種類はばらばらです。割合で示す学校、人数の内訳を並べる学校、合格の延べ件数を出す学校があります。下の表は、確認できた数字と、読むときに気をつけたい母数の点を1行ずつまとめたものです。

学校 確認できた数字 母数の注意
第一学院高等学校 進路実績ページに2026年の大学等1,467名・専門学校等1,154名・就職等543名(通学型コース生含む、合計5,164名)。別資料では大学等進学者1,589人・就職者311人・その他398人 合計5,164名は高萩校資料の2025年度卒業者2,298人を大きく超える。延べ数か他校分を含むとみられるがページに説明はない
飛鳥未来高等学校 池袋キャンパスの卒業者184人のうち進路決定者165人 池袋キャンパスだけの数字。約90%は当サイトの計算。グループ全体は大学名・企業名のみで人数なし
ルネサンス高等学校 前年度卒業生1,055人のうち進学482人(大学等215・専門学校等229・各種学校等38)、就職189人、未定162人など 学校運営状況表の数字。約15%が進路未定
トライ式高等学院 特進科の大学進学率91.1%(2026/4自社調べ) 特進科のみ。母数は卒業対象者のうち退学者を除いた人数。大学別の合格者数一覧は確認できず
星槎国際高等学校 進学希望者の決定率90% 母数は進学希望者。卒業生全体の進学率ではない。大学別の人数は非公表
わせがく高等学校 2025年度の進路決定率86.6% 全日型(週5日制)の卒業生のみが対象。通学型・フレックス通学型・自学型は含まれない
あずさ第一高等学校 令和7年度実績で就職者数226名、進学先別の人数(日本大学8名・和光大学11名・中央自動車大学校24名など) 学校基本情報に載る人数。割合としては示されていない
勇志国際高等学校 学校評価(令和7年度)で進学希望者の決定率87%・就職希望者83%・全体85%。前年度内訳は大学160名・短大26名・専門学校219名・浪人41名・就職278名 割合は希望者に対する決定率。内訳は情報公開ページ(令和8年5月1日時点)の数字
松本国際高等学校 令和6年度、松本校の卒業者183名のうち大学25名・短大8名・専門学校54名(進学計87名)、就職16名、その他80名 「その他」80名の定義は公表されていない。進学率・就職率は学校側も算出していない
天王寺学館高校 2025年度卒業生297名を対象にした合格実績。近畿大学111件・追手門学院大学57件など、短期大学18名・専門学校52名・就職内定9名 延べ数のため進学率としては読めない
滋慶学園高等学校 令和7年度学校評価書で進路決定率91.7%(令和6年度88.6%) 公式は全国の通信制高校の進路決定率71.8%(文部科学省 令和6年度学校基本調査)と比べて上回るとしている
学研WILL学園 大学・短大進学率48.1% 公式は通信制高校平均24.1%と比べて説明している。大学名つきの合格実績ページもある
横浜修悠館高等学校 令和7年度、卒業者302名のうち進学126名(私立大61・短大4・専修学校53・職業技術校8)、就職54名、進学準備33名、就職準備31名、アルバイト等42名 公立校。卒業者全体を母数にした内訳
厚木清南高等学校 進路が決まった人は2023年35人・2024年44人・2025年43人。2025年は大学11・短大1・専門学校等13・就職18 公立校。卒業者の総数が載っておらず割合は計算できない
ID学園高等学校 過去実績として卒業率96.0%・進学率70.1% 同じサイト内の別の箇所では進学率72.8%。進路決定率100%は目標で実績ではない
バンタンゲームアカデミー高等部 2026年3月卒業の希望就職率96.9%・123名 母数は就職希望者127名。卒業生全体に対する割合ではない
ヒューマンキャンパス高等学校 2025年度の進路先の割合(専門学校29%・四年制大学16.2%・就職15.6%・その他13.7%・アルバイト10%・未定9.9%・専門校各種学校5%・短期大学2.7%・デビュー等0.7%)。合格実績内訳は私立大学219名・専門学校425名など 円グラフの9つの数字を足すと102.8%になる(当サイトの計算)。卒業生の人数は書かれていない。合格実績内訳は姉妹校と共通のページにあり、学校別には分かれていない
ヒューマンキャンパスのぞみ高等学校 2025年度の進路先の割合(専門学校20%・専門校各種学校20%・就職18%・四年制大学12%・未定12%・その他10%・アルバイト6%・短期大学1%・デビュー等1%) 合計は100%。卒業生の人数は書かれていない。合格実績内訳はヒューマンキャンパス高等学校と共通
東海大学付属望星高等学校 2026年3月卒業生146名の進路の割合(大学59.6%・専門学校16.4%・受験準備10.3%・留学準備など8.9%・就職4.8%)。大学には東海大学27名を含む 卒業生全体を母数にした内訳で、合計は100%。数字は円グラフの画像の中にある
N高等学校 2026年3月卒業生(N高グループの4月生、分母11,476名)の進路決定率94.24%。大学等進学43.24%・専門学校他23.14%・就職11.22%・アルバイト等8.66%・浪人7.09%・進路未定5.52%・留学0.88%・その他0.24%。大学合格実績は国公立大学205名・主要私立大学4,057名など N高・S高・R高を合わせた数字で、N高だけの割合は載っていない。4月生だけが分母で、3校の前年度卒業者数の合計11,807名(当サイトの計算)より少ない。大学合格実績は申告に基づく延べ数で、主要私立大学にはZEN大学1,788名を含む
S高等学校 N高等学校と同じ3校共通の円グラフ(進路決定率94.24%)と大学合格実績 S高単独の数字ではない。N高の行と同じ注意が当てはまる
R高等学校 N高等学校と同じ3校共通の円グラフ(進路決定率94.24%)と大学合格実績 R高単独の数字ではない。開校2年目で前年度卒業者数は157名。R高の卒業生がどれだけ含まれるかは書かれていない
八洲学園高等学校 2025年度・2024年度の合格状況表(PDF)の合計。2025年度は大学165・短期大学20・専門学校等165(計350件)、2024年度は大学153・短期大学16・専門学校等151(計320件) 合格人数の延べ数で既卒者を含む。卒業生の人数と進学率・就職率は書かれていない。「卒業生累計36,000人以上」は分母が違うため割らない
飛鳥未来きずな高等学校 2026年度基本データ等の卒業者数2,456名・進路決定者数2,017名(16施設合計)。本校(登米)は卒業者82名・進路決定者65名 熊本は進路決定者数105名が卒業者数93名を上回るなど、進路決定者数の定義が書かれていない。進路実績ページは進学先・就職先の名前だけで年度と人数がない
大阪つくば開成高等学校 令和6年度学校評価の卒業生398人のうち、進学86.2%・就職6%・未定または不明7.8%。卒業率96.8%、単位修得率92.7% 進学の内訳(大学・専門学校の別)と卒業率の分母は書かれていない。全校の在籍生徒数も公表なし。進路ページの2017年の表はグループ全体のもので使えない
ルネサンス大阪高等学校 情報公開項目(2026年5月1日現在)の前年度卒業生1,533人の進路は、進学646人(大学等311人・専門学校等334人・各種学校等1人)・就職167人・その他730人 その他730人の中身はアルバイト472人・浪人69人・家事手伝53人・未定44人などで、半数近くを占める。進学は卒業生の約42.1%(当サイトの計算)
各校の学校別記事の記載をもとに作成。確認日2026年10月13日。

実例のみの20校と、前回読み取れていなかった4校

G2の20校は、大学名や就職先名を挙げているものの、合格者数や進学率は出していません。たとえばクラーク記念国際高等学校は2025年度の主な合格実績として大学名を多数載せ、指定校推薦枠は約320大学・1,400超としています。明蓬館高等学校は就職先50社以上、大学短大約50校以上、専門学校約60校以上の実名を概数とともに並べています。鹿島学園高等学校の「過去の内定実績」には年度も人数も書かれていません。駿台甲府高等学校の通信制課程は「過去3年間の合格実績を一部抜粋」として国公立大学15校、私立大学64校などの学校名を載せていますが、人数はありません。日々輝学園高等学校は大学合格実績のページに年度ごとの大学名だけを並べていて、2025年度は国公立大学1校と私立大学88校、2024年度は私立大学77校ですが、人数は載っていません。

実例が載っていれば、その進路に進んだ生徒がいることはわかります。けれども1人なのか大勢なのかは判断できません。さらに、実例の範囲がその学校だけとは限らない例もありました。WAM高等学院のメタバース校は母体の個別指導WAMの実績と分けているかが不明で、アイディア高等学院は注記に「アイディアメンタルトレーニング個別塾での実績も含む」とあります。

前回G3としていた4校は、2026年10月12日に公式の画像やページを確かめ、N高等学校・S高等学校・R高等学校はG1、日々輝学園高等学校はG2に移りました。N高・S高・R高は3校共通の円グラフで、数字を画像から読み取れました。日々輝学園の大学合格実績は、ページに埋め込まれた年度別のシートに大学名だけが載っていました。

2026年10月14日にG4からG2へ移した2校も、人数は書かれていません。KTCおおぞら高等学院は「卒業生の進路」ページに国公立大学15校・私立大学約223校・短期大学約97校の名前を載せ、専門学校は「多数進学実績があります」とだけ書いています。中央高等学院は大学入試コースの「主な合格実績」に令和7年度から令和2年度まで年度別の学校名と学部名を並べ、令和7年度は国公立6校・私立53校でした。学校名の数は当サイトが数えたものです。「大学合格全国No.1」という記載は、集計期間や母数の裏づけが確認できないため実績としては数えていません。

2026年10月15日にはNPC高等学院とBLEA女子高等部もG4からG2へ移しました。NPC高等学院は公式の「安心の就職支援プログラム」に「過去の就職先一覧」として動物病院・ペットショップ・美容室などの名称を約540件並べ、末尾に「他多数」と書いています。年度と人数はなく、愛知ペット専門学校などグループ共通のページです。BLEA女子高等部は「卒業生インタビュー」に美容室への就職、フリーランスのヘアメイク、専門学校への進学といった進路先を書いていますが、人数や割合はありません。

G4の4本には、進路のページはあるのに数値や実例まで確認していない学校も含まれます。サポート校は情報公開の資料を出していない学校が多く、公式サイトの進路の節も短いため、確認できる範囲が限られます。

数字の読み方で注意が要る例

同じ「進路決定率」や「進学率」という言葉でも、何を分母にしているかは学校によって違います。各校の記事で確かめた例を並べます。

  • トライ式高等学院の91.1%は特進科だけの数字で、母数は卒業対象者から退学者を除いた人数です。
  • わせがく高等学校の進路決定率86.6%は全日型(週5日制)の卒業生だけが対象です。通学型・フレックス通学型・自学型の生徒は入っていません。
  • 星槎国際高等学校の90%と勇志国際高等学校の87%は「進学希望者の決定率」です。卒業生全体のうち何割が進学したかを表す数字ではありません。
  • 天王寺学館高校の合格実績は延べ数です。1人が複数の大学に受かれば、その分だけ件数が増えます。
  • 第一学院高等学校の進路実績ページの合計5,164名は、高萩校資料にある卒業者2,298人を大きく超えます。延べ数か他校分を含む数字とみられますが、ページには説明がありません。
  • ID学園高等学校は進学率70.1%と72.8%の2つの値が公式サイト内にあります。進路決定率100%は目標として書かれたものです。
  • 松本国際高等学校は「その他」80名の中身が公表されていません。
  • 厚木清南高等学校は進路が決まった人数だけが載っていて、卒業者の総数がないため割合を出せません。
  • 滋慶学園高等学校は91.7%を示すとき、全国の通信制高校の進路決定率71.8%(文部科学省 令和6年度学校基本調査)を比較の基準として引いています。
  • 精華学園高等学校と鹿島朝日高等学校の実例は全国校舎やグループ全体のもので、単独の校舎や学校の数字ではありません。
  • N高等学校・S高等学校・R高等学校の円グラフは3校共通で、学校別の数字は載っていません。分母の11,476名は4月生だけで、3校の前年度卒業者数の合計11,807名(当サイトの計算)より少ない数です。大学合格実績の主要私立大学4,057名にはZEN大学の1,788名が含まれ、1人が複数校に合格すれば別々に数える延べ数です。
  • ヒューマンキャンパス高等学校の円グラフは、9つの数字を足すと102.8%になります(当サイトの計算)。卒業生の人数が書かれていないので、割合を人数に直すこともできません。
  • 東海大学付属望星高等学校は卒業生146名という母数を明記しています。大学59.6%のうち東海大学は27名で、付属校でも大学進学者の多くは他大学に進んでいます。

こうして並べると、「90%」と「86.6%」のどちらが高いかを比べても、ほとんど意味がないことがわかります。進学希望者だけを分母にした率と、週5日通学のコースの卒業生だけを分母にした率と、卒業生全体を分母にした率は、そもそも別の指標です。延べ件数や合格校名のリストはさらに性質が違います。G1の26校を数字の大小で並べないのはこのためで、この記事でも学校の実績の優劣は評価していません。

なぜ進路実績の数字はそろわないのか

学校が公表の形を決める理由は、各校の記事からはわかりません。ただ、上の例から次のような事情があると考えられます。

  • 同じ学校の中に通学日数の違うコースが並んでいて、コースごとに進路の傾向が違う。わせがく高等学校が全日型だけ、トライ式高等学院が特進科だけの数字を出しているのは、その表れとも読めます。
  • 大学・専門学校・就職のどこまでを「決定」に含めるか、希望者を分母にするか卒業生全体を分母にするかが学校ごとに違い、1つの率にまとめると比べにくくなる。
  • 校舎が全国にあったりグループ校があったりすると、どの範囲の実績を示すかで数字が変わる。精華学園高等学校や鹿島朝日高等学校のように、全体の実績だけを載せる例があります。

開校から日が浅く、卒業生の数そのものが少ない学校もあります(R高等学校)。数字が見当たらないことだけを理由に、その学校の進路指導が弱いと決めつけることはできません。

進路実績を見るときに確かめたいこと

  • 分母は何か。卒業生全体か、進学や就職を希望した生徒か、退学者を除いた卒業対象者か
  • どのコースや校舎の数字か。週5日通学のコースや特定のキャンパスの実績は、自宅学習中心のコースを選ぶ人にはそのまま当てはまらない
  • 延べ数か実数か。合格件数は1人が複数校に受かると多く見える
  • 学校単独の実績か。グループ全体や母体の塾の実績が混ざっていないか
  • 公式サイトで見つからなければ直接聞く。説明会や個別相談で、昨年度の卒業生のうち何人がどこへ進んだかを尋ねてみる

よくある質問

進路実績の数値が見当たらない学校は避けたほうがよいですか

それだけで判断する必要はありません。当サイトの学校別記事50本のうち、割合や人数を確認できたのは26本でした。残りは実例のみ、または確認できずのいずれかです。分母の取り方が難しいテーマなので、数字が見当たらないことが学校の質を表すとは限りません。気になる場合は個別相談で尋ねてみてください。

進学率91.1%のような数字はそのまま受け取ってよいですか

算出方法の注記を確かめてください。トライ式高等学院の91.1%は特進科だけの数字で、母数は卒業対象者のうち退学者を除いた人数です。在籍者全体に対する割合とは別物です。注記がない数字は、何を分母にしたかを学校に確認するのが確実です。

「進学希望者の決定率」と「卒業生全体の進学率」は何が違いますか

分母が違います。進学希望者の決定率は、進学を希望した生徒のうち進学先が決まった割合です。星槎国際高等学校の90%や勇志国際高等学校の87%がこれにあたります。卒業生全体の進学率は、就職した人や進路未定の人も含めた卒業生全体を分母にするため、同じ学校でも低い値になり得ます。

合格実績の「延べ数」と「実数」はどう違いますか

延べ数は、1人が3校に合格すれば3件と数えます。実数は合格した人の数です。天王寺学館高校の合格実績は延べ数で、近畿大学111件のように件数で示されています。延べ数は進学した人数や進学率としては読めないので、件数の大きさだけで判断しないようにしてください。

大学名だけ書かれていて人数がない場合、どう判断すればよいですか

合格者がいることはわかりますが、1人なのか多数なのかは判別できません。グループ全体や母体の塾の実績が混ざっている例もあります。自分が検討しているコースや校舎の実績かどうかを、個別相談で確かめてください。

「進路決定率」と「進学率」は同じ意味ですか

同じではありません。さらに同じ「進路決定率」でも、学校によって対象が違います。わせがく高等学校の進路決定率86.6%は全日型(週5日制)の卒業生だけが対象です。名前から中身を判断せず、どの生徒を分母にしているかを確認してください。

複数の通信制高校を比べるとき、進路実績はどう使えばよいですか

単独の判断材料にはせず、学費やスクーリング日数、サポート体制などと合わせて見てください。数字を確認できた26校でも分母の定義がそろっていないため、横並びの比較には向きません。数字が見当たらない学校を不利に扱う必要もありません。気になる学校には直接聞くのがいちばん確実です。

まとめ

当サイトの学校別記事50本のうち、進路実績を割合や人数で確認できたのは26本でした。実例のみが20本、数値も実例も確認できなかったのが4本です。前回の「36校中3校」から増えたのは、学校の公表が増えたからではなく、当サイトの確認が進んだためです。

ただし26本の数字は、母数の定義が学校ごとに違います。希望者に対する決定率、特定コースだけの率、延べ件数、人数の内訳が混ざっているので、数字の大小で並べることはできません。学校別の進学支援の型は通信制高校から大学へ進めるか?進学支援を4つの型で比べる、卒業要件の公表状況は通信制高校の卒業要件、全部公表しているのは何校?にまとめています。全国の集計値は卒業後の就職はどうなるかで扱った学校基本調査の進学率・就職率が目安になります。

この記事の調べ方と確認日

確認日は2026年10月12日です。当サイトの学校別記事50本(通信制高校37校・サポート校等13校)について、進路実績にふれた段落を人が読み、公式サイトの進路実績で何が確認できたかを4つに分類しました。前回の記事で使った「進学と就職の実績」という節は、その後の改稿で各校記事からなくなったため、今回は記事全体から判定しています。数字の有無と種類だけを見ており、学校ごとの実績の優劣は評価していません。

集計は各校の記事の記載に基づくもので、今回すべての学校の公式サイトを見直したわけではありません。2026年10月15日には、NPC高等学院の「安心の就職支援プログラム」(過去の就職先一覧)とBLEA女子高等部の「卒業生インタビュー」「進路・就職サポート」を開き、就職先や進路先の名称が年度や人数なしで載っていることを確かめてG4からG2へ移しました。2026年10月14日には、KTCおおぞら高等学院の「卒業生の進路」ページと中央高等学院の大学入試コース「主な合格実績」のページを開き、学校名が年度や人数なしで載っていることを確かめてG4からG2へ移しました。2026年10月13日には、八洲学園高等学校の年度別の合格状況表(PDF)と、大阪つくば開成高等学校の令和6年度学校評価(PDF)を開き、数字が載っていることを確かめてG4からG1へ移しました。あわせて、飛鳥未来きずな高等学校の卒業者数・進路決定者数、ルネサンス大阪高等学校の進路状況も、公式の基本データ等と情報公開の資料で確かめ、G4に入れていたのは分類の見落としだったのでG1へ直しました。2026年10月12日には、前日の集計でG3(円グラフや画像の中の数値が未読)としていたN高等学校・S高等学校・R高等学校の円グラフを画像から読み取ってG1へ、日々輝学園高等学校の大学合格実績(埋め込みのシート)を確認してG2へ移しました。2026年10月11日には、前日まで「確認できず」としていた4校の公式の進路ページを開いて確かめました。ヒューマンキャンパス高等学校、ヒューマンキャンパスのぞみ高等学校、東海大学付属望星高等学校は円グラフの画像から数字を読み取れたためG1へ、駿台甲府高等学校は学校名だけの合格実績PDFを確認できたためG2へ移しています。前回「確認できていない」としていた第一学院高等学校の進路実績と、わせがく高等学校の進路決定率86.6%は、2026年10月4日の確認で公式ページに載っていると確かめられました。

公式サイトの進路実績は随時更新されます。最新の数値と算出方法は、各校の公式サイトか個別相談でご確認ください。

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