全日制以外の高校を探し始めると、通信制高校と定時制高校の2つが候補に挙がります。どちらも学校教育法上は同じ高等学校で、卒業すれば同じ高校卒業資格が得られます。それでも、通っている生徒の背景も、途中で辞める人の割合も、卒業後の進路も、2つの課程ではかなり違います。この記事では文部科学省の委託調査「定時制・通信制の課程を置く高等学校について」と就学支援金の制度資料をもとに、制度・学費・生徒の状況・続けやすさ・卒業後の進路の5点を並べて比較します。
この記事で分かること
- 定時制は「毎日4時間程度通う」、通信制は「レポートとスクーリングで単位を積む」という学び方の違い
- 入学の動機は、通信制が対人関係の困難、定時制が学び直しという回答が最多
- 退学者の割合は定時制が平均8.4%、通信制が平均4.2%
- 卒業後は定時制が就職40.4%で最多、通信制は進路未決定を含む区分が31.4%で最多
- 学費はどちらも公立なら年1万〜3万円台。差は学費より生活リズムと通学距離で出る
この記事の比較の基準
比較に使ったのは、定時制と通信制の両方を同じ設問で調べた国の調査です。中心になるのは文部科学省の委託調査「定時制・通信制の課程を置く高等学校について」(令和5年度、有効回答514校)で、生徒数・入学動機・退学者・卒業後の進路・専門職の配置がすべて同じ調査の中で課程別に集計されています。制度面は学校教育法と学習指導要領、学費は東京都の公表資料と就学支援金の制度資料を使いました。学校ごとの評判や体験談は材料に含めていません。
課程ごとの数値は全国の平均的な傾向で、個々の学校の状況とは異なります。とくに定時制は都道府県立が大半のため、時間帯・修業年限・選抜方法は学校ごとに大きく違います。候補が絞れたら、必ずその学校の募集要項と学校説明会で確認してください。
制度としての違いを先に押さえる
学校教育法第56条は「高等学校の修業年限は、全日制の課程については、三年とし、定時制の課程及び通信制の課程については、三年以上とする」と定めています。定時制も通信制も、最短3年で卒業できる可能性がある課程です。「定時制は4年かかる」と言われることがありますが、これは4年制の学校が多かった時代の話で、いまは3年で卒業できる設計の定時制も増えています。
| 比較の軸 | 定時制高校 | 通信制高校 |
|---|---|---|
| 基本の学び方 | 決まった時間帯に登校して授業を受ける | 自宅でレポート作成、決められた回数のスクーリングに出席、テストを受ける |
| 登校の頻度 | 原則として毎日(1日4時間程度) | 週1回程度から年数回の集中型まで学校による |
| 時間帯 | 夜間・昼間・多部(午前/午後/夜間から選ぶ) | 学校が指定する曜日・期間 |
| 修業年限 | 3年以上 | 3年以上 |
| 卒業要件 | 74単位以上の修得、3年以上の在籍、特別活動30時間以上(共通) | |
| 取得できる資格 | 高等学校卒業資格(全日制と同一) | |
出典 学校教育法第56条、高等学校学習指導要領。登校頻度・時間帯は文部科学省委託調査「定時制・通信制の課程を置く高等学校について」(令和5年度)の課程区分に基づく。確認日2026年9月20日。
いちばん大きな違いは、決まった時間に人が集まる場所があるかどうかです。定時制は時間割があり、同じ時間に同じ教室へ行きます。通信制は自分でレポートを進め、スクーリングの日に登校します。この差が、このあと見る生徒の背景や退学の理由にもつながっています。
学校数と1校あたりの規模
令和5年度学校基本調査によると、定時制の課程を置く高校は621校(公立595校・私立26校)、通信制の課程を置く高校は289校(公立78校・私立211校)でした。定時制の内訳は夜間437校、多部121校、昼間63校です。
| 課程 | 学校数(令和5年度) | 1校あたりの生徒数(平均) | 1校あたりの生徒数(中央値) |
|---|---|---|---|
| 通信制(広域) | — | 1,659.7人 | 450.0人 |
| 通信制(狭域) | — | 451.5人 | 286.5人 |
| 通信制 全体 | 289校 | 865.5人 | 315.0人 |
| 多部定時制 | 121校 | 276.8人 | 211.0人 |
| 昼間定時制 | 63校 | 127.8人 | 60.0人 |
| 夜間定時制 | 437校 | 47.6人 | 40.0人 |
| 定時制 全体 | 621校 | 102.0人 | 49.0人 |
出典 文部科学省委託調査「高等学校における教育の質確保への対応のための調査研究」調査報告書(令和5年度、有効回答514校、生徒数は令和6年1月1日時点)。学校数は令和5年度学校基本調査(併置を含む)。確認日2026年9月20日。
夜間定時制は1校あたり平均47.6人、中央値40人という小規模な学校が全国に437校あります。学年に数人から十数人という規模なので、教員との距離は近くなります。逆に広域通信制は平均1,659.7人と桁違いの規模です。なお通信制の学校数はその後も増えており、2026年4月公表の実態調査では323校(公立81・私立227・株式会社立15)になっています。公立と私立の違いは公立と私立の通信制高校はどっちがいいかにまとめました。
どんな生徒が来ているか
入学の動機は課程によって違う
同じ委託調査では、各校が「自校の生徒の入学動機として重視しているもの」を選択肢から回答しています。
| 入学動機の区分 | 通信制 | 定時制 |
|---|---|---|
| 対人関係困難(不登校やいじめの経験、精神的な疾患などにより対人関係に困難を抱えている) | 54.4%(最多) | 40.5% |
| 学習困難(不登校による学習の遅れ、学習面で特別な支援が必要、学び直しを求めている) | — | 41.3%(最多) |
| 上記2つの合計 | 広域通信制・狭域通信制・昼間定時制・夜間定時制・多部定時制の全課程で約7〜9割 | |
出典 前掲 文部科学省委託調査(Q10)。確認日2026年9月20日。
通信制は「人との関わりの負担を減らしたい」という動機が最も多く、定時制は「勉強をやり直したい」という動機が最も多い、という違いが出ています。ただし両方を合わせると、どの課程でも7〜9割を占めます。どちらかが特別な事情の生徒向けでどちらかが一般向け、という分け方ではありません。
不登校を経験した生徒の割合
「小・中学校及び前籍校における不登校経験がある生徒」の在籍割合は、通信制65.1%、定時制54.4%でした。平成29年度時点との比較では、定時制が39.1%から54.4%へ15.3ポイント、狭域通信制が48.9%から65.6%へ16.7ポイント増えています。
同年代との関わりがどう変わるかは通信制高校で友達はできるかでコース別の在籍者数から整理しました。なお、この数字は「不登校を経験した人が多いから荒れている」という話ではありません。同じ経験をした生徒が半数以上いる環境だということであり、学校側もそれを前提に支援体制を組んでいます。中学時代の欠席が高校受験にどう影響するかは不登校でも高校受験はできるかで都道府県別の扱いを確認できます。
働きながら通っている生徒の割合
雇用形態別の在籍割合(各校の回答割合の平均)では、夜間定時制は「パートまたはアルバイト」が57.8%で最も多く、多部定時制も37.6%でした。一方、広域通信制は「就業なし」が67.0%で最多です。
夜間定時制はいまも働きながら学ぶ生徒が中心にいる課程です。昼間に仕事や家庭の事情がある場合、夜間定時制は現実的な選択肢になります。逆に「働く予定はないが毎日は通えない」という場合、通信制のほうが生活に合わせやすくなります。
学費はどちらも公立なら年数万円
公立の場合、授業料は都道府県の条例で決まります。東京都立を例にすると次のとおりです。
| 項目 | 定時制 | 通信制 |
|---|---|---|
| 授業料(学年制) | 年額32,400円 | — |
| 授業料(単位制) | 1単位1,740円 | 1単位336円 |
| 入学料 | 2,100円 | 500円 |
| 就学支援金の支給限度額(公立) | 2,700円/月・1,740円/単位 | 520円/月・336円/単位 |
| 就学支援金の支給期間 | 48月(通算74単位・年間30単位まで) | |
出典 東京都教育委員会「都立高等学校、中等教育学校(後期課程)の授業料・入学料」(令和7年4月1日現在)、文部科学省「令和8年度高等学校等就学支援金制度等に関する都道府県担当者等説明会」資料(2026年4月8日)。確認日2026年9月20日。
単位制の授業料と就学支援金の限度額が一致しているため、公立であれば定時制も通信制も、就学支援金を受けられる場合の授業料負担は実質ゼロに近くなります。残るのは教科書代・諸会費・通学交通費です。ここで効いてくるのが通学の回数で、毎日通う定時制は交通費が積み上がります。私立を含めた学費全体の考え方は通信制高校の学費は結局いくらかかるかを参照してください。なお2026年4月に就学支援金の所得制限は撤廃されており、「年収590万円未満」という旧制度の区分はもう使いません。
続けやすいのはどちらか
委託調査では、各校の退学者数を生徒数で割った「退学者割合」を課程別に集計しています。
| 課程 | 退学者割合(各校の平均) | 1校あたりの退学者数(平均) | 最も多い退学理由 |
|---|---|---|---|
| 通信制 | 4.2% | 31.0人 | その他(除籍・一身上の都合など)26.1% |
| 定時制 | 8.4% | 8.3人 | 学校生活・学業不適応 40.2% |
出典 前掲 文部科学省委託調査(Q12、令和4年度間の退学者)。確認日2026年9月20日。
割合で見ると定時制のほうが高く、実数で見ると通信制のほうが多いという、一見ねじれた結果になります。これは1校あたりの規模が違うためです。定時制の退学理由は「学校生活・学業不適応」40.2%と「進路変更」38.1%の2つで8割近くを占めます。毎日決まった時間に通うという形に合わなかった、という事情が読み取れます。通信制は「その他」が最多で、その内訳として「除籍」「一身上の都合」が挙げられています。学習が止まったまま在籍が切れる形です。
つまり定時制は通い続けられるかどうか、通信制はレポートを出し続けられるかどうかが、それぞれの分かれ目になります。通信制でつまずく具体的なパターンは通信制高校で卒業できない理由に、スクーリングの実際の日数は通信制高校のスクーリングは何日かにまとめています。
卒業後の進路には大きな差がある
令和4年度の卒業生の進路(各課程の人数割合)は次のようになっています。
| 進路の区分 | 通信制 | 定時制 |
|---|---|---|
| 就職者 | — | 40.4%(最多) |
| 大学等進学者 | 26.1% | — |
| 上記以外の者(進路未決定者や不詳者を含む) | 31.4%(最多) | 20.1% |
| 1校あたりの卒業生数(平均) | 218.7人 | 26.5人 |
出典 前掲 文部科学省委託調査(Q14、令和4年度の卒業生)。夜間定時制は就職者53.8%で全課程中最多、狭域通信制は「上記以外の者」40.2%で全課程中最多。確認日2026年9月20日。
通信制の卒業生の就職先を職業別・産業別まで分解した結果は通信制高校を卒業した後の就職はどうなるかにまとめました。定時制は就職が最も多く、とくに夜間定時制では53.8%が就職しています。在学中から働いている生徒が多いことと無関係ではありません。通信制は「上記以外の者」が31.4%で最多です。この区分には進学準備中の人、就職活動中の人、進路が把握できていない人が含まれます。調査の自由記述では「希望する大学が不合格になり進路を決められないまま卒業」「高校卒業資格の取得自体が目標だった」といった記載が挙げられています。
大学進学を考えているなら、通信制でも定時制でも、学校がどこまで受験指導をしてくれるかを入学前に確認しておく必要があります。進学支援の形は通信制高校から大学へ進めるかで4つの型に整理しています。
相談できる人がどれくらいいるか
1校あたりの専門職の配置人数は次のとおりです。
| 職種 | 通信制(1校あたり平均) | 定時制(1校あたり平均) |
|---|---|---|
| 養護教諭 | 1.41人 | 1.14人 |
| スクールカウンセラー | 1.88人 | 1.11人 |
| スクールソーシャルワーカー | 0.40人 | 0.56人 |
| 教職員・外部人材13職種の合計 | 8.97人 | 7.60人 |
出典 前掲 文部科学省委託調査(Q25・Q26)。確認日2026年9月20日。
1校あたりの人数では通信制が多く見えますが、報告書は生徒1人あたりで見ると夜間定時制が最も手厚いと指摘しています。定時制は1校あたりの生徒数が平均102人と小さいためです。スクールソーシャルワーカー(家庭の経済状況や福祉制度との橋渡しを担う専門職)は、1校あたりでも定時制のほうが多く配置されています。
定時制には3つのタイプがある
- 夜間定時制(437校) 夕方から夜にかけて授業を行う従来型。1校あたり平均47.6人と小規模。生徒の57.8%がパート・アルバイトをしている
- 多部定時制(121校) 午前部・午後部・夜間部などから時間帯を選ぶ形式。1校あたり平均276.8人と規模が大きく、他部の授業を追加履修して3年で卒業できる設計の学校もある
- 昼間定時制(63校) 昼間の時間帯に授業を行う。1校あたり平均127.8人
「定時制=夜」というイメージは夜間定時制のものです。午前中に通いたい、夕方から通いたいという希望があるなら、多部定時制を置く学校が住んでいる地域にあるかを先に調べる価値があります。公立の定時制は都道府県立が大半のため、募集要項は各都道府県の教育委員会のサイトで公開されています。
どちらを選ぶかの判断軸
定時制が向いている場合
- 決まった時間に通う生活リズムがあったほうが続けやすい
- 働きながら高校を卒業したい
- 少人数のクラスで、教員に直接聞きながら学び直したい
- 通学できる範囲に学校があり、毎日通う交通費・時間が負担にならない
- 卒業後は就職を考えている
通信制が向いている場合
- 毎日決まった時間に登校するのが難しい、体調に波がある
- 通学に時間がかかる地域に住んでいる
- 自分のペースで学習を進めたい、学習時間を自分で組み立てられる
- 大学進学や専門分野の学習に時間を使いたい
- 人が多い場所での活動の負担を減らしたい
決め手になりやすいのは、「毎日同じ時間に家を出られるか」と「自分でレポートの締め切りを管理できるか」のどちらが現実的かという点です。前者ができるなら定時制、後者のほうが向いているなら通信制、という順で考えると絞りやすくなります。どちらも難しいと感じる場合は、高卒認定試験やフリースクールを含めた選択肢の整理が先になります。不登校の子が高校に進むときの選択肢と高卒認定試験とはを合わせて読んでみてください。
よくある失敗と注意点
- 「定時制は4年かかる」と思い込む 学校教育法上は3年以上です。3年で卒業できる設計の定時制もあるので、募集要項で修業年限と単位の取り方を確認してください
- 通学のしやすさを甘く見る 定時制は毎日通う前提です。片道1時間を超える場合、交通費と移動の負担が続けられるかを先に検討する必要があります
- 通信制の自己管理を軽く見る 通信制の退学理由の最多区分には「除籍」が含まれます。レポートの提出が止まると在籍が切れることがあります
- 進路指導の体制を確認しない 通信制の卒業生の31.4%が進路未決定者を含む区分です。進学・就職の支援をどこまでしてもらえるかは学校ごとに差があります
- 出願時期を逃す 公立はどちらも年1回の募集が基本です。都道府県によって日程が異なります
通信制と定時制に関するよくある質問
通信制と定時制で卒業資格は変わりますか
変わりません。どちらも学校教育法上の高等学校で、74単位以上の修得・3年以上の在籍・特別活動30時間以上という卒業要件も共通です。卒業証書に課程名は記載されますが、進学や就職の資格としては全日制と同じ高校卒業資格です。
定時制は必ず4年かかりますか
いいえ。学校教育法第56条は定時制・通信制の修業年限を「三年以上」と定めています。多部定時制では他の部の授業を追加で履修して3年で卒業できる設計の学校もあります。学校ごとに異なるため、募集要項で確認してください。
退学する人はどちらが多いですか
文部科学省の委託調査(令和4年度間)では、各校の退学者割合の平均は定時制8.4%、通信制4.2%でした。ただし退学理由は課程で異なり、定時制は「学校生活・学業不適応」40.2%と「進路変更」38.1%、通信制は除籍や一身上の都合を含む「その他」が26.1%で最多です。
働きながら通うならどちらがよいですか
勤務時間帯によります。昼間に働くなら夜間定時制、勤務シフトが不規則なら通信制のほうが合わせやすくなります。夜間定時制では生徒の57.8%がパート・アルバイトをしており、働く生徒を前提とした時間割が組まれています。
学費はどちらが安いですか
公立であればどちらも就学支援金で授業料の負担がほぼなくなります。東京都立の場合、定時制の授業料は年額32,400円(単位制は1単位1,740円)、通信制は1単位336円で、いずれも就学支援金の支給限度額と同額です。実際の負担差は教科書代と通学交通費で出ます。
大学進学を目指すならどちらがよいですか
課程で決まるものではなく、学校が受験指導をどこまで行っているかで決まります。卒業生の進路では通信制の大学等進学者が26.1%、定時制は就職者40.4%が最多という違いがありますが、これは在籍する生徒の目的の違いを反映したものです。進学実績と進学支援の内容を学校別に確認してください。
相談できる先生やカウンセラーはいますか
どちらの課程にも配置されています。1校あたりの平均はスクールカウンセラーが通信制1.88人・定時制1.11人、スクールソーシャルワーカーが通信制0.40人・定時制0.56人です。ただし1校あたりの生徒数は通信制が平均865.5人、定時制が平均102.0人と大きく違うため、生徒1人あたりで見ると夜間定時制が最も手厚いと報告書は指摘しています。
途中で通信制から定時制へ移れますか
転学という形で移ることは制度上可能ですが、受け入れの時期・募集人員・修得済み単位の認定の扱いは学校ごとに異なります。まず在籍校に相談し、受け入れ側の募集要項を確認してください。手続きの一般的な流れは通信制高校の転入・編入はいつできるかにまとめています。
不登校の経験があっても入れますか
どちらの課程にも、小中学校や前籍校で不登校を経験した生徒が多く在籍しています。割合は通信制65.1%、定時制54.4%で、いずれも平成29年度時点より増えています。選抜方法は学校によって学力検査・面接・作文・書類選考と異なるため、志望校の実施要綱を確認してください。
この記事の調べ方と確認日
定時制と通信制を同じ設問で集計している文部科学省の委託調査(令和5年度、有効回答514校)を中心に、課程ごとの生徒数・入学動機・退学者割合・卒業後の進路・専門職の配置を比べました。数値は各校の回答の平均で、個々の学校の状況とは異なります。学校ごとの評判や体験談は使っていません。
確認日は2026年9月26日です。次の項目は公式資料で数字を照合できました。委託調査報告書の各数値、学校基本調査に基づく課程別の学校数(定時制621校・通信制289校)、通信制323校という実態調査の速報、学校教育法第56条の条文、東京都立高校の授業料・入学料(令和7年4月1日現在)です。
就学支援金の支給限度額(月額・単位額)と、卒業要件の74単位・特別活動30時間は、今回の確認では公式ページで照合できませんでした。この2点は確認できていない情報として、最新の制度資料で確かめてください。
就学支援金や授業料は年度で変わります。出席や単位の扱い、修業年限の運用は学校ごとに異なるため、志望校の募集要項と説明会で確認してください。
- 文部科学省委託調査「高等学校における教育の質確保への対応のための調査研究」報告書(令和5年度)
- 文部科学省「令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果(速報版)」
- e-Gov法令検索 学校教育法(第56条)
- 東京都教育委員会「都立高等学校、中等教育学校(後期課程)の授業料・入学料及び特別支援学校高等部の授業料について」
まとめ
この記事の要点
- 定時制も通信制も修業年限は3年以上。卒業要件と卒業資格は全日制と同じ
- 入学動機の最多は通信制が対人関係の困難(54.4%)、定時制が学び直し(41.3%)
- 退学者割合は定時制8.4%・通信制4.2%。つまずく場所が「通い続けること」と「レポートを出し続けること」で異なる
- 卒業後は定時制が就職40.4%で最多、通信制は進路未決定を含む区分が31.4%で最多
- 公立なら学費はどちらも就学支援金で授業料の負担がほぼなくなる。差は交通費と教科書代
- 夜間定時制は1校平均47.6人の小規模。生徒1人あたりの専門職の配置は最も手厚い
数字を並べると課程ごとの傾向は見えますが、実際に決めるときに効くのは、住んでいる場所から通えるか、生活のリズムが合うか、という具体的な条件です。まず自宅から通える範囲の定時制と通信制を教育委員会のサイトで洗い出し、それぞれの登校日と時間帯を並べてみるのが、最初にやると効率のよい作業です。
出典一覧
文部科学省委託「高等学校における教育の質確保への対応のための調査研究、高等学校の現状に係る調査・分析に係る調査研究」調査報告書(定時制・通信制の課程を置く高等学校について、令和5年度。アンケート実施 令和6年1〜2月、有効回答514校)
文部科学省「令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について」(2026年4月21日公表)
文部科学省「令和8年度高等学校等就学支援金制度等に関する都道府県担当者等説明会」資料(2026年4月8日)
東京都教育委員会「都立高等学校、中等教育学校(後期課程)の授業料・入学料及び特別支援学校高等部の授業料について」(令和7年4月1日現在)
学校教育法(昭和22年法律第26号)第56条
いずれも2026年9月20日に確認。