※アイキャッチ画像はイメージです(実際の校舎・施設とは異なります)。
いま高校に在籍している人、または高校を中退した人がN高等学校に移るときは、中学校から入る新入学とは出願の時期も必要な書類も変わります。学費の払い方にも違いがあり、新入学で使える「就学支援金の先引き」は転入学・編入学では使えません。この記事では2027年度の生徒募集要項、出願書類、公式サイトの入学案内とスクーリングのページを読み、転入学と編入学にしぼって手順と費用を整理しました。
この記事の要点
- 高校に在籍中なら転入学、中退していれば編入学。どちらもネットコースは随時受付で、通学するコースは4月・7月・10月・1月に入学できる
- 転入学は在籍校に5種類、編入学は出身校に3種類の書類を作ってもらう。N高・S高・R高で書式が違う
- 転入学・編入学の人は就学支援金の先引きが使えず、いったん先引きなしの金額で納める
- 前の高校の単位と在籍期間は加味される場合があるが、どこまで引き継げるかは個別相談で決まる
転入学と編入学の違い
募集要項の出願資格は、入学区分ごとに次のように分かれています。自分がどちらに当たるかで、書類を頼む相手と出願できる時期が決まります。
| 区分 | 対象(2027年度4月入学生の出願資格) | 書類を頼む相手 |
|---|---|---|
| 転入学 | 高等学校在籍者(休学中を含む) | 現在の在籍高等学校 |
| 編入学 | 高等学校中途退学者 | 出身高等学校 |
| 新入学(参考) | 2027年3月中学卒業見込者・中学既卒者 | 在籍・出身中学校 |
休学中の人は在籍者なので転入学です。出願書類には、高等専修学校に通っていて、その学校が高等学校と連携しているために高等学校にも在学している場合は転入学になる、という注記もあります。
N高等学校・S高等学校・R高等学校は同じ学校法人角川ドワンゴ学園の高校で、出願のときに3校から1校を選びます。公式の入学案内には、Web出願の登録後は志望校を変更できないと書かれています。3校の違いはN高・S高・R高はどう違う?学費共通の3校を本校スクーリングで比較にまとめました。
いつ出願できるか
年度の途中で移る場合
募集要項には「転入学は随時受付しています(1年次・2年次は1月まで、3年次は12月まで)。入学月の1カ月前を目安に出願してください」とあります。公式サイトのよくある質問でも、ネットコースの編入学と転入学は随時受付、それ以外のコースは4月・7月・10月・1月に入学できると答えています。ネットコースで入ってから、4月・7月・10月・1月に通学するコースへ変更することもできます。
2026年10月11日時点で、公式の入学案内に出ている2027年1月入学生の募集は次のとおりです。
| コース | 2027年1月入学生の出願期間 | 注意書き |
|---|---|---|
| ネットコース | 2026年10月1日(木)〜12月15日(火) | Web出願・検定料納入・出願書類とも期間内に必着。出願書類は成績確定後に提出し、見込みの書類は受け付けない |
| 週5・週3・週1+コース(リアルキャンパス/オンラインキャンパス) | (1)2026年10月1日(木)〜10月20日(火) (2)2026年10月23日(金)〜11月24日(火) | 対象は20歳未満の人のみ。入学試験の詳細は各出願期間の初日に更新される |
休学していた期間がある人へ。募集要項には、休学期間がある人は入学時期や卒業時期の希望に添えない場合があるので事前に問い合わせてほしい、と書かれています。休学期間中は在籍期間に含まれません。
4月から移る場合
2027年4月入学は第1期から第6期まで出願期が分かれていて、期によって受け付ける区分が違います。編入学は第1期から第4期、転入学は第3期から第6期です。在籍中の人が早い期に出そうとしても、第1期と第2期は転入学を受け付けていません。
| 出願期 | 出願期間 | 転入学 | 編入学 |
|---|---|---|---|
| 第1期 | 2026年9月17日(木)〜10月20日(火) | 受付なし | 受付あり |
| 第2期 | 2026年10月23日(金)〜11月24日(火) | 受付なし | 受付あり |
| 第3期 | 2026年11月27日(金)〜2027年1月5日(火) | 受付あり | 受付あり |
| 第4期 | 2027年1月8日(金)〜2月9日(火) | 受付あり | 受付あり |
| 第5期 | 2027年2月12日(金)〜3月2日(火) | 受付あり | 受付なし |
| 第6期 | 2027年3月5日(金)〜3月16日(火) | 受付あり | 受付なし |
出願に必要な書類
書類は自分で書くものではなく、在籍校や出身校に作成を頼むものが中心です。公式の「出願書類」(全10ページのPDF)に、区分ごとの一覧があります。
| 書類 | 転入学 | 編入学 |
|---|---|---|
| 成績・単位修得証明書 | 必要 | 必要 |
| 学籍・就学状況証明書 | 必要 | 必要 |
| 生徒の転学について(照会) | 必要 | 不要 |
| 在籍証明書 | 必要 | 不要 |
| 高等学校の教育課程表(コピー可) | 必要(在籍校のもの) | 必要(出身校のもの) |
作成を頼むときに気をつけたい点を、同じPDFの注意書きから拾いました。
- N高・S高・R高はそれぞれ書式が違います。出願校と異なる書式の書類は受理されません。
- 作成した書類は厳封し、封緘印を押してもらいます。厳封されていないものは受理されません。
- 空欄などの不備があると返送され、その間は選考が進みません。
- 直すときは二重線と訂正印です。修正液を使った書類は受理されません。
- 在籍校や出身校の独自の様式で作る場合は、N高の書式と記入内容に違いがないかを確かめ、出席日数などの不足は書き足してもらいます。
在籍校に書類を頼むと、先生に転校の意思が伝わります。担任や保護者と話す順番は通信制高校の転入・編入はいつできる?辞める前に確認する6項目で整理しています。
選考と出願にかかる費用
ネットコースの選考は書類選考です(公式の入学案内には、必要に応じて面接試験を実施するとあります)。通学するコースのうちリアルキャンパスを希望する人には、書類選考のほかに筆記試験(35分)とグループワークを含む面接試験(20分程度)があり、現地受験とオンライン受験を選べます。
| 希望するコース | 出願時に納める費用 |
|---|---|
| ネットコース | 入学検定料5,000円 |
| 週5・週3・週1+コース(オンラインキャンパス) | 入学検定料5,000円と受験料5,000円 |
| 週5・週3・週1+コース(リアルキャンパス) | 入学検定料5,000円と受験料15,000円 |
転入学・編入学の学費は先引きなしで納める
N高等学校には、就学支援金の支給見込額を授業料からあらかじめ差し引いて請求する「支給見込額の先引き」という仕組みがあります。ただし公式サイトは、先引きを利用できない人のひとつに「編入学、転入学の方」を挙げています。転入学・編入学の人は、いったん先引きなしの金額を納めることになります。
ネットコース(単位制・通信制課程)の学費の内訳は、入学金10,000円、教育関連諸費13,000円、施設設備費50,000円、授業料が普通科で1単位12,000円、普通科ベーシックで1単位7,200円です。公式サイトは普通科で25単位を履修する1年次の先引きなしの額を373,000円としています。同じ内訳を使って、履修単位数ごとの額を当サイトで計算しました。
| その年に履修する単位数 | 普通科(1単位12,000円) | 普通科ベーシック(1単位7,200円) |
|---|---|---|
| 15単位 | 253,000円 | 181,000円 |
| 20単位 | 313,000円 | 217,000円 |
| 25単位 | 373,000円 | 253,000円 |
| 30単位 | 433,000円 | 289,000円 |
この表は目安です。転入学・編入学で実際に履修する単位数は、前の高校で修得した単位によって一人ずつ変わります。年度の途中で入学したときに教育関連諸費や施設設備費がどう扱われるかは、今回読んだ公式の資料では確認できませんでした。正確な金額は出願前に学校へ確かめてください。
就学支援金そのものは、転入学・編入学でも要件を満たせば対象になります。公式サイトの注意点には、年度途中の転入学は前籍校での在籍月数や履修単位などによって支給額が減額されること、前籍校の在学期間や履修単位数によっては受給できない場合があることが書かれています。支給の対象になる単位数には通算74単位・年間30単位の上限があり、判定には修得した単位数ではなく、これまでの高校で履修登録した単位数が使われます。高等学校等に在学した期間が通算36月(定時制・通信制は48月)を超えている人は対象外です。申請の案内は入学日以降にメールで届きます。制度の全体像は通信制高校の学費は結局いくら?2026年度の就学支援金改正を踏まえて解説にあります。
週5・週3・週1+コースは、上の学費とは別に各コースの学費がかかります。コース別の金額はN高等学校の学費はいくら?卒業できる?入学の条件を公式情報でまとめましたに載せています。
前の高校の単位と在籍期間はどうなるか
卒業に必要な単位数は74単位以上です。募集要項は、転入学・編入学の場合も前籍校での修得単位を加味し、標準履修モデルをもとに履修科目を案内するとしています。公式サイトのよくある質問の答えは「引き継げる場合がございますが、どの程度引き継げるかは一人ひとりの状況によってさまざまです」で、何単位まで認めるという数字は出ていません。
募集要項から読み取れる具体的な扱いは次の3つです。
- 前籍校の在籍期間と修得単位は加味される場合があります。休学期間中は在籍期間に含まれません。
- 体育は、前籍校での修得状況に応じて卒業までに必要な科目が設定されます。そのため標準履修モデルの年次どおりにならないことがあります。
- 音楽I・書道I・工芸Iのいずれかを前籍校で2単位以上修得し学習が完結していれば、N高で美術Iを履修する必要はありません。
何年で卒業できるかは、在籍期間の通算と残りの単位数の両方で決まります。出願書類の「成績・単位修得証明書」がその判断材料になるので、個別相談の前に在籍校で修得済みの単位を確かめておくと話が早く進みます。
転入学・編入学後のスクーリング
スクーリングは所属コースにかかわらず毎年参加が必要です。公式サイトは、入学した年次ごとの参加の形を次のように説明しています。
| 入学した年次 | 本校スクーリング | 全国拠点のスクーリング |
|---|---|---|
| 1年次に入学 | 2年次に参加 | 1年次と3年次に参加 |
| 2年次に入学 | 2年次に参加 | 3年次に参加 |
| 3年次に入学 | 入学した年に参加 | (記載なし) |
N高等学校の本校スクーリングは沖縄伊計本校での4泊5日です。本校スクーリングには在学中に1回以上参加する必要がありますが、住民税非課税世帯・生活保護世帯の人と、医師の診断により本校での参加が難しい人は、本校に相談のうえ校長に願い出て許可を得ると、本校以外の会場で参加できます。交通費や宿泊費の金額は公式サイトに載っていません。
資料で確かめておきたいこと
ここまでの内容のうち、公式サイトや募集要項だけでは決まらず、自分の状況を伝えて初めて分かることを挙げます。
- 前の高校の単位が何単位認められ、あと何単位を履修することになるか
- 希望する入学月に間に合うか、卒業時期はいつになるか(休学期間がある人はとくに)
- 履修単位数にもとづく初年度の納入額と、就学支援金がいくら・いつ反映されるか
- 入学する年次と月に応じたスクーリングの時期と会場
公式の入学案内によると、資料請求で届く書類には「生徒募集要項」と、在籍校や出身校に記入を頼む「必要書類」が同封されています。書類を学校に頼む前に手元にそろえておくと、書式の取り違えを防げます。資料はN高等学校の公式サイトから請求できます。
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N高等学校への転入学・編入学に関するよくある質問
高校に在籍したまま出願できますか
できます。高等学校在籍者(休学中を含む)は転入学の対象です。出願には在籍校が作る在籍証明書や「生徒の転学について(照会)」などが必要なので、在籍校に書類の作成を頼むところから始まります。
すでに高校を辞めています。いつ入学できますか
高等学校中途退学者は編入学になります。公式サイトによると、ネットコースの編入学は随時受付、通学するコースは4月・7月・10月・1月に入学できます。2027年4月入学の場合、編入学を受け付けるのは第1期から第4期(出願は2027年2月9日まで)です。
入学試験はありますか
ネットコースは書類選考で、公式の入学案内には必要に応じて面接試験を実施するとあります。週5・週3・週1+コースのリアルキャンパスを希望する場合は、書類選考に加えて筆記試験(35分)と面接試験(グループワークを含む20分程度)があります。
転入学でも就学支援金は受けられますか
要件を満たせば対象になります。ただし授業料から先に差し引く「先引き」は転入学・編入学では利用できません。年度途中の転入学は、前籍校での在籍月数や履修単位などによって支給額が減額されます。在学期間の通算や履修登録した単位数によっては対象外になることもあります。
3年生の途中からでも卒業に間に合いますか
公式の資料に一律の答えはありません。募集要項では、3年次の転入学の受付は12月までとされ、前籍校の在籍期間と修得単位が加味される場合があるとしています。卒業時期は残りの単位数と在籍期間の通算で決まるため、成績・単位修得証明書の内容をもとに個別相談で確かめてください。
N高・S高・R高のどれに出願すればよいですか
募集要項は、3校の主な違いは本校スクーリング会場のみで、学費や学びの内容に違いはないとしています。N高は沖縄、S高は茨城県つくば市、R高は群馬県桐生市が本校です。Web出願の登録後は志望校を変更できず、出願書類の書式も学校ごとに違うので、書類を頼む前に決めておく必要があります。
まとめ
N高等学校への転入学・編入学は、ネットコースなら随時、通学するコースなら4月・7月・10月・1月に入学できます。4月入学は期ごとに受け付ける区分が違い、転入学は第3期から、編入学は第4期までです。書類は在籍校や出身校に作ってもらうもので、N高の書式で厳封してもらう必要があります。
費用の面では、先引きが使えないため最初に納める額が新入学より大きくなります。前の高校の単位がどこまで認められるかで、履修単位数も学費も卒業時期も変わります。修得済みの単位を手元で確かめてから、募集要項と必要書類を取り寄せて個別相談に進むのが近道です。
この記事の調べ方と確認日
確認日は2026年10月11日です。転入学・編入学に関係する記載だけを、次の公式資料の本文から拾いました。金額の計算例は公式に載っている内訳を当サイトで足し合わせたもので、そのことを表の説明に書いています。公式の資料で確認できなかった点(年度途中の入学での諸費の扱い、認められる単位数の上限、スクーリングの交通費・宿泊費)は、確認できなかったと本文に書きました。この記事は出願の手続きを代わりに判断するものではありません。募集の内容は変わることがあるので、出願の前に公式サイトの最新の案内をご確認ください。
- 学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校・S高等学校・R高等学校「2027年度 生徒募集要項」(https://nnn.ed.jp/pamphlet/application_guide_2027.pdf、2026年6月発行)
- N高等学校「出願書類」2027年度(https://nnn.ed.jp/assets/pdf/admission/course_ad/n_admission_doccuments_2027.pdf)
- 公式サイト「入学案内」(https://www.nnn.ed.jp/admission/)、「入学試験について」(https://www.nnn.ed.jp/admission/entrance_exam/)
- 公式サイト「スクーリングについて」(https://www.nnn.ed.jp/attractiveness/schooling/)
- 公式サイト「高等学校等就学支援金および支給見込額の先引きについて」(https://www.nnn.ed.jp/admission/support_fund/)